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客人(浅田次郎)

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やがて二人の灯した火がひとつの炎になった。

「おたがいの親ならいいけど、ほかの人が寄ってきたらいやだな」

言ってしまってから、背筋に怖気を感じた。葉月は答えてくれなかった。

炎の中に悪い記憶が蘇った。

「あやしうらめしあなかなし」客人(浅田次郎)より

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【ストーリー概要】

会社を辞めた40歳独り身の男性がお盆に、銀座の知らないお店で出会った女性。

彼女と一緒にかがり火を炊くこと事になったが一体彼女の正体は・・・・・!?

怖い話は大好物です。

ラジオ番組のJ-wave、「SOUNDS OF STORY~ASADA JIRO LIBRARY~」をご存じでしょうか??

浅田次郎さんのお話を毎回様々な著名人の方が朗読する番組で、土曜の夜に家にいるとついつい聞いてしまう魅力的な放送でした。(もう終了してしまったみたいで残念です・・・・・。)

その中で短編集「あやしうらめしあなかなし」の中のこの「客人」が語られていて、とてもゾクゾクそそられた記憶があります。

あんまり気になったのでその後、短編集自体を購入してみました。(短編集なので、一話一話が短くとても読みやすいです。)

そして・・・やはりその中でも、私の中で一二を争う怖さがあるお話がこれでした。

多分「あやしうらめしあなかなし」の中で、王道怪談かもしれません。

日常に潜む心の闇と情。怖さの中に、美しさを感じる上質なホラー。

私のおすすめのお話です。